過眠症とは?どんな種類がある?
上の記事でも少しご説明しましたが、
今回は 過眠症 についてご紹介します。
【目次】
過眠症とは?
十分な睡眠をとっているにもかかわらず、日中耐えがたい眠気が生じてしまい
起きているのが困難になる病気 です。
この状態が一日に何度も、又は毎日のように継続して繰り返し見られるのが特徴です。
日中の活動中に強い眠気に襲われ、集中力・判断力が著しく低下してしまい
個人のパフォーマンスに影響を与えてしまいます。
また、授業・仕事中など寝てはいけない場面でその状況に関係なく眠りに落ちてしまうため、社会生活に支障をもたらすだけでなく、ケガや事故などの危険性も高まります。
特に車や自転車の居眠り運転は、自分の命だけでなく他人の命までも奪ってしまう
重大事故につながりかねません。
過眠症の種類
①ナルコレプシー
主に、十分な質と量の睡眠とは関係なく日中の耐えがたい眠気を生じます。
抵抗できずに居眠りをしてしまい、30分以内ですっきりと目が覚めますが、
しばらくするとまた強い眠気が現れます。
さらに、下記の症状を伴うことがあります。
・情動脱力発作
笑ったり・泣いたり・驚いたりなど情動の変化により、発作的に全身の力が突然抜けてしまう
・入眠時または覚醒時幻覚
入眠時や目覚めた直後に、現実感を伴った鮮明な夢(幻覚)をみる
・睡眠麻痺
入眠時に意識がはっきりしていながらも身体を動かすことができなくなる金縛り状態になる
・睡眠障害
就寝中何度も目が覚める・熟睡できなくなるなど
・自動症
無意識に寝てしまい、直前の行動の記憶がない、又は思い出せない状態になる
また、ナルコレプシーには2つの病型があります。
・1型:情動脱力発作を伴うナルコレプシー
・2型:情動脱力発作を伴わないナルコレプシー
②特発性過眠症
ナルコレプシー同様、十分な質と量の睡眠とは関係なく日中の耐えがたい眠気を生じます。
ナルコレプシーと違う点は、
・眠気があっても、ある程度居眠りを我慢することができる
・長い時には1時間以上も居眠りをしてしまう
・居眠りから目覚めてもすっきりせず、眠気が持続する
・寝ぼけているような状態が続く場合がある
・ナルコレプシーの情動脱力発作などような症状を伴わない
などです。
③反復性過眠症
1日に16~20時間程眠り続けてしまう状態が、3日~数週間続いてしまう病気です。
このような状態が1年に1回以上周期的に起こります。
ナルコレプシーや特発性過眠症よりも発症例数が少なく、研究もまだまだ進んでない病気です。
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過眠症は、睡眠時無呼吸症候群と同じように入院での検査が必要になります。
また、過眠症の治療は、基本的に眠気を抑える薬での対症療法となります。
次回の記事でご紹介します。
普段の生活のなかで日中の耐えがたい眠気を感じる方、眠気を我慢できず何度も居眠りをしてしまう方は、すぐに睡眠外来を受診しましょう。