睡眠時無呼吸症候群のCPAP(シーパップ)治療とは?
睡眠時無呼吸症候群の治療方法は 自宅検査・入院検査 を経て決めます。
その治療方法のひとつに、
睡眠時無呼吸症候群の治療機器の CPAP(シーパップ) を使用して治療する方法があります。
CPAPを医療機関からレンタルして自宅で使用できるのは、
基本的に 重症の睡眠時無呼吸症候群と診断された患者 に限られます。
重症以外(軽症・中等症)の方は、マウスピースを使用して寝るなどの治療方法になります。
全ての睡眠時無呼吸症候群患者がCPAPで治療できるわけではない ので注意してください。
【目次】
CPAPはどんな機械?
CPAP治療による症状改善のメカニズム
CPAP装置からチューブを通り、装着したマスクから気道へと空気が送り込まれます。
CPAPで気道に空気を送り続けることで気道を開き、
いびきや無呼吸の原因となる気道の閉塞を予防します。
CPAPの種類
CPAPは大きく分けて3種類あります。
・オートタイプ:機械が送る圧力を自動で調整する
・固定タイプ:機械が送る圧力が一定で変化しない
・小型軽量タイプ:一般的なCPAPより機能的な面は劣るが、小さく持ち運びに便利
マスクの種類
下記の3種類のマスクがあります。
CPAPの治療効果はマスクに非常に左右されるため、
各々の睡眠状態に合わせて選ぶ必要があります。
どのように治療していく?
まず病院などの医療機関からCPAPをレンタルし、毎日睡眠中にCPAPを装着し寝るようになります。
通院に関しては、CPAPの設定調整やCPAPを使用後の経過を診るため、
月一回の通院が義務付けられています。
CPAPには簡易モニター検査のような呼吸に関しての監視システムが搭載されており、
毎月の受診時に医師にそのデータを解析してもらい症状の改善具合を診てもらいます。
毎月のCPAP治療(レンタル・診察)にかかる費用
月5000円程(保険を適用しての金額) ※CPAPの使用頻度にかかわらず、費用発生
治療効果について
① いびき・無呼吸回数が減る
② 熟睡感が得られる
③ すっきりと目覚めることができる
④ 日中の眠気が減り、作業効率が上がる
⑤ 生活習慣病などの病気になるリスクを減らすことができる
※治療効果の有無は個人差があります。
私の場合、CPAPを使い始めた翌朝から②・③・④はすぐに実感することができました。以前と比べて明らかに目覚めがよく、目覚めてすぐに感じていた頭痛もありませんでした。
また、日中強烈な眠気をこらえながらしていた仕事も、頭の回転が2倍くらい早くなったんじゃないかと思えるくらいの判断力でこなすことができました。
CPAPの治療効果を確実に得るためには、
・ご自身に合うマスクを選ぶこと
・CPAPの設定を使用する本人に合わせること
が重要です。
また、継続して使用していると体が慣れてしまい、効果が感じられなくなるということもあります。使用していて症状が改善しないなどの心配があれば、必ず医師に相談する必要があります。
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
CPAPは、眼鏡をかける人の視力が回復しないことと同様に、
使い続けることで睡眠時無呼吸症候群が完治するということはありません。
また、CPAPはご自身だけの判断で使用を中止してしまうと再度症状が悪化する恐れがあります。
CPAP治療をされる方は、適切に継続してCPAPを使用し、症状を改善していきましょう。